CAMPiTは、団地の空き家リノベーションプロジェクトです。本物件は、長野市中心部から車で10分ほどの住宅街にあり、企業の社宅として1971年に建てられました。現代の多様化したライフスタイルや企業の社宅形態の変化・建物の老朽化により10年ほど前から休眠社宅となっていました。近年、既存ストックの活用や団地再生が重要視されているなかで、本物件も、住居・店舗・アトリエ・フラットシェア・まちなかキャンプなど新たな団地使いを試みる、現在進行中のプロジェクトです。

 

間取り構成は、日本における典型的な核家族向けの3DKで、戦後の高度経済成長期における住宅供給に向け、標準化された51C型といわれる様式の発展型です。広い敷地と容積率・建ぺい率に余裕がある設計も新築の集合住宅ではみられない特徴で、陽当たりが良く・風もよく通ります。標準化された間取りは、建設当時の文化や社会背景・暮らしを色濃く反映しており、戦後の新しい時代を迎えた様子が伺えます。既存の状態をそのまま残すことは、「過去の気配」を仕上げと表現し、新設部分のディテールや仕上げの美しさを際立たせます。改修前の状態が受け継がれていくようなことも、リノベーションにおける魅力のひとつです。

■建築概要

主要用途:複合(リノベーション)

所在地 :長野、日本

​構造  :RC造

施工  :2017-

建築主 :株式会社MYROOM

敷地面積:3608㎡

延床面積:1610㎡

担当  :田中允也(MYROOMにて担当)

写真  :田中允也

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