株式会社サンクゼールは長野県飯綱町に本社を置く、ワインやジャムなどの製造・販売を行う食品メーカーです。

信濃町センターは、本社から車で20分ほどの離れた長野県の北端に位置する信濃町の森の中にあり、元機械部品会社だった建物を利用した、事務所・商品開発・商談・物流拠点の機能を持つ施設です。本プロジェクトは、この建物の1F商談スペースの改修プロジェクトです。

“サンクゼールの森”と名付けらえた110,000㎡の広大な森の中。建物内には心地良い光が差し込み、窓からは自然豊かな風景が広がっていた。この豊かな環境と室内が、緩やかに優しく繋がる空間を考えた。ここを訪れた人をもてなす、森のフロントのような役割をもつ場所だ。森=人=空間の関係性をポジティブに捉え、地方企業としての在り方や働き方の可能性も同時に考えた。​生産と消費について、社会と個人について、都会と地方について。森の中に居るからできることについて。

 

空間の操作としては、窓際にソファーベンチを配置することで視線を外部へ向け、壁面棚と一体化させることで緩く分節することができる。個室のガラスには光が反射し、風景が映り込んだ。空間全体に光が拡散するだけでなく、木々や人の様々な状況が重なった。素材は、サンクゼールワイナリーの要素を象徴的に使用することで企業のイメージを伝えながら、新しいエレメントも取り入れた。維持やメンテナンスに「手間」が掛かる素地素材を積極的に使用した。変化をしながら成長していく、森を育てていくように空間も丁寧に育てていくが重要である。

■建築概要

主要用途:オフィス(改修)

所在地 :長野、日本

構造  :鉄骨造

施工  :2017

建築主 :株式会社サンクゼール

延床面積:208

担当  :田中允也

写真  :田中允也

©2019 tanaka+seko.